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特殊な解体・部位別工事

ブロック塀の撤去費用の目安を徹底解説|相場と安くする方法・補助金まで

田中 誠一 / 更新:2026-06-24
ブロック塀の撤去費用の目安を徹底解説|相場と安くする方法・補助金まで
古くなったブロック塀をそのままにしておくのが不安、でも撤去にいくらかかるか分からず動けない。そんな相談を取材現場でよく受けます。結論から言うと、撤去費用の目安は1㎡あたり5,000〜15,000円、標準的なサイズなら総額12万〜35万円が相場です。
  • ブロック塀の撤去費用は1㎡あたり5,000〜15,000円が目安。
  • 長さ約10m・高さ1.2〜1.5mの標準塀なら総額12万〜35万円が相場。
  • 鉄筋の有無・基礎の深さ・重機の使用で費用は大きく変わる。
  • 自治体によっては撤去費用の50%(上限20万円)の補助金が使える。
  • 費用を抑える近道は、複数業者からの相見積もりと補助金の併用。

ブロック塀の撤去費用の目安と相場

ブロック塀の解体工事解説まとめ!費用相場と注意点、補助金情報も|ブロック塀撤去の参考に
ブロック塀の解体工事解説まとめ!費用相場と注意点、補助金情報も|ブロック塀撤去の参考に

ブロック塀の撤去費用は、1㎡あたり5,000〜15,000円、標準サイズで総額12万〜35万円が相場です。

私が複数業者に見積もりを取った経験でも、ほぼこの幅に収まりました。ただし、塀の高さ・長さ・基礎の有無で金額は一気に動きます。

撤去費用の内訳(解体・処分・整地)

撤去費用は「解体作業費」「廃材処分費」「人件費・運送費」「重機費」に分かれます。見積書はこの内訳で読むと分かりやすい。

ブロック塀撤去費用の内訳と目安
塀の規模・基礎の状態により変動。現地調査後の見積もりが前提。
費目目安金額備考
撤去費用(本体)1㎡あたり5,000〜15,000円鉄筋なし5,000〜10,000円/鉄筋入り8,000〜15,000円
基礎撤去(深さ20cm以内)10,000〜30,000円浅い基礎の場合
基礎撤去(深さ30cm以上)30,000〜50,000円高強度コンクリートの場合
重機使用費30,000〜100,000円規模による
廃材処分費10,000〜50,000円1個あたり1,200円前後でも算出
人件費1人1日 約23,000円会社取り分込みで請求
運送費1日 12,000円程度搬送距離・トラックサイズによる

高さ・段数・長さ別の費用シミュレーション例

高さと長さが分かれば、面積×単価でおおよその撤去費用が試算できます。

ここでは1㎡あたり8,000円(鉄筋入りの中間値)を仮の単価として、基礎撤去・処分費を加えた独自試算を載せます。あくまで目安で、現地条件で前後します。

高さ・長さ別 撤去費用の試算例(単価8,000円/㎡で計算)
撤去本体+浅い基礎撤去(約2万円)+処分費(約2万円)を含めた概算。重機が必要な現場はさらに加算。
塀のサイズ面積本体費用基礎+処分込みの概算
高さ1.0m×長さ5m(約7段)5㎡40,000円約80,000円
高さ1.2m×長さ10m(約8段)12㎡96,000円約136,000円
高さ1.5m×長さ10m(約10段)15㎡120,000円約160,000円
高さ1.8m×長さ20m(約12段)36㎡288,000円約330,000円

高さ1.2m×長さ10mの標準的な塀で約13万〜14万円。冒頭の相場「12万〜35万円」の下限に近い数字に収まりました。

工期・作業日数の目安

標準サイズのブロック塀なら、解体から処分まで1〜2日で終わることが多いです。

長さ20mを超える、あるいは基礎が深く重機が要る現場では3日前後かかります。人件費は1人1日約23,000円なので、日数が延びるほど費用も積み上がります。

費用に影響する要素

費用を左右するのは主に4点です。塀の高さ・長さ、鉄筋の有無、基礎の深さ、重機が入れるかどうか。

特に基礎です。深さ30cm以上の高強度コンクリートだと撤去だけで3万〜5万円上乗せされます。鉄筋入りも単価が上がる。見積もりで安く見えても、ここが抜けていると後で追加請求につながります。

塀の高さ・長さ・基礎の有無・素材で費用は大きく変わります。ネットの相場だけで判断せず、必ず現地調査後の見積もりを取ってください。

ブロック塀の撤去費用を安く抑える5つの方法

撤去費用を抑える最も効果が大きい方法は、複数業者からの相見積もりと自治体補助金の併用です。

ブロック塀の撤去費用を安く抑える5つの方法

私が取材した範囲でも、同じ塀で業者ごとに数万円の差が出るのは珍しくありませんでした。以下の4つの方法も合わせると効果が積み上がります。

複数業者から相見積もりを取る

これが一番効きます。最低3社は取ってください。

同じ塀でも見積もりは業者によって変わります。1社だけだと、その金額が高いのか安いのか判断できません。同じ条件で並べて初めて適正価格が見えてきます。

閑散期を狙って依頼する

解体業者は年度末(1〜3月)に工事が集中します。この時期を外すと、価格交渉に応じてもらいやすい。

急ぎでなければ、業者の手が空く時期を聞いて調整すると有利に進みます。

他の解体工事とまとめて依頼する

家屋の解体やカーポート撤去など、別の工事と同時に頼むと割安になります。

理由は単純で、重機の搬入費や運送費・人件費を1回分にまとめられるからです。運送費は1日12,000円程度かかるので、別々に頼むと二重に発生します。

塀まわりの不用品を事前に処分する

塀の周りに置いた植木鉢や物置、ゴミを自分で片付けておくと、その分の処分費が浮きます。

廃材処分費はブロック量で決まりますが、余計な不用品まで業者に任せると別料金です。自分で出せるものは自治体回収に出しておく。地味ですが確実に効きます。

自治体の補助金・助成金を活用する

危険なブロック塀の撤去には、撤去費用の50%(上限20万円)を補助する自治体が多くあります。

自治体の補助金・助成金を活用する

金額が大きいので、これを使うかどうかで負担が大きく変わります。ただし条件と申請時期に注意が必要です。

補助金の支給額は自治体で異なる

補助額・上限・対象条件は市区町村ごとにバラバラです。

補助金制度の例(自治体により異なる)
最新の金額・条件は必ずお住まいの自治体公式サイトで確認すること。
項目内容
一般的な補助額撤去費用の50%(上限20万円)
対象条件の例高さ1.2m以上で倒壊の危険があるもの/道路・公共施設に面した塀
名古屋市の例高さ1m以上・6m未満、補助上限10万円

補助金の申請から受領までの流れ

補助金は「工事前の申請」が原則です。先に工事をしてしまうと対象外になるケースがほとんどなので、ここを間違えないでください。

  1. 自治体の公式サイトで補助対象と金額を確認する。
  2. 業者から見積書を取り、申請書類に添付する。
  3. 工事前に自治体へ交付申請する。
  4. 交付決定の通知を受けてから工事を始める。
  5. 工事完了後、完了報告と領収書を提出する。
  6. 審査後、補助金が指定口座に振り込まれる。
補助金は「工事を始める前の申請」が鉄則です。交付決定を待たずに着工すると、対象外になり全額自己負担になる場合があります。

2018年大阪北部地震以降の点検義務と最新動向

2018年の大阪北部地震でブロック塀の倒壊事故が起きて以降、自治体の点検・撤去への補助制度が広がりました。

危険な塀を放置すると、倒壊して通行人を巻き込んだ場合に所有者の責任が問われます。補助金が用意されているのは、いわば「今のうちに直してほしい」という行政側のメッセージでもあります。

失敗しない解体業者の選び方と見積書チェック

ブロック塀の解体費用と危険な塀の見分け方!●●と一緒に解体すると安くなります
ブロック塀の解体費用と危険な塀の見分け方!●●と一緒に解体すると安くなります

業者選びで最も大事なのは、見積書の内訳が明細まで書かれているかを確認することです。

「一式」ばかりの見積書は要注意。追加請求トラブルの温床になります。以下の観点で見ていきます。

実績が豊富な業者を選ぶ

ブロック塀の撤去実績が多い業者は、現地調査の精度が高く、見積もりのブレが小さいです。

施工事例を公開しているか、自分の地域での実績があるかを確認してください。

許可・保険・アフターケアを確認する

解体工事には建設業の許可や解体工事業の登録が必要です。万一に備えた損害保険への加入も確認しておきたい。

撤去後に隣家の壁を傷つけた、といったトラブルは実際にあります。保険に入っていない業者だと、補償でもめます。

見積書で見るべき項目(数量・単価・諸経費)

見積書は「数量」「単価」「諸経費」の3点を必ずチェックしてください。

見積書でチェックすべき項目
項目見るポイント危険なサイン
数量塀の面積(㎡)が明記されているか面積の記載がなく「一式」だけ
単価1㎡あたりの金額が書かれているか単価がなく総額のみ
基礎撤去基礎の撤去費が別項目であるか基礎の扱いが不明瞭
処分費廃材処分費・運搬費が分かれているか処分費が含まれているか不明
諸経費内訳の割合が妥当か諸経費が異常に高い

悪質業者・追加請求トラブルの回避策

正直に言うと、解体業界には「最初は安く見せて、後から追加」という手口がまだあります。

回避策はシンプルです。契約前に「これ以外の追加費用は発生しないか」を書面で確認する。口約束で済ませない。相見積もりで極端に安い1社は、むしろ警戒したほうがいい。

「一式」ばかりの見積書、現地調査なしの即決見積もり、極端に安い金額。この3つが揃ったら契約を見送ってください。

フェンスや生垣への建て替え費用と比較する

撤去だけで終わらせず建て替える場合、フェンスやメッシュへの変更は地震リスクを下げる現実的な選択肢です。

フェンスや生垣への建て替え費用と比較する

ただし建て替え費用は塀の種類で変わります。撤去費に新設費が上乗せされる点を踏まえて判断してください。

他の塀へのリフォーム費用の目安

撤去後に何を新設するかで総額が変わります。ここでは選択肢の傾向を整理します。具体的な新設単価は業者により幅があるため要確認です。

撤去後の建て替え選択肢の比較
新設費用は仕様・メーカー・地域で変動するため要確認。判断の方向性として整理。
選択肢特徴向いている人
アルミフェンス軽量で倒壊リスクが低い・採光がよい地震対策を最優先したい人
メッシュフェンス費用を抑えやすい・施工が早いコストを重視する人
生垣緑で目隠しできる・維持に手入れが必要景観や植栽を楽しみたい人
ブロック塀の再設置目隠し性が高い・重く基礎が必要プライバシーを最重視する人

撤去後の整地・境界復元にかかる追加費用

塀を撤去した後の地面は、ならし(整地)が必要になることが多いです。

見落としがちなのが境界の復元です。塀が境界の目印だった場合、撤去で境界が分からなくなることがあります。境界標の確認や復元の費用が別途かかる点は、見積もり段階で詰めておいてください。

こんな人には建て替えがおすすめ

私の意見では、高さ1.2mを超える古い塀を持っているなら、撤去してフェンスに替えるのが無難です。

  • 道路や通学路に面した古い塀があり、倒壊リスクが心配な人。
  • 目隠しは欲しいが、地震時の安全性を上げたい人。
  • 補助金を使って負担を抑えながら建て替えたい人。

撤去前に確認すべき注意点とトラブル回避

撤去前に最優先で確認すべきは、その塀が自分の所有物か、隣地との共有物かという所有権の問題です。

撤去前に確認すべき注意点とトラブル回避

ここを飛ばすと、後で隣人との深刻なトラブルになります。順に見ていきます。

隣地との共有ブロック塀の所有権確認

境界線上に建つ塀は、隣家との共有物である可能性があります。

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田中 誠一

建設・不動産分野専門ライター/編集者 ・ 解体工事業者への直接取材・相見積もり取得経験あり

建設・不動産分野の取材を10年以上続けてきたWebライター・編集者。解体工事については実際に複数の業者へ取材・見積もり依頼を行い、一次情報をもとに執筆している。

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